回転ドラムの試作品が完成・曖昧だった2ハゼの確認・普通のカセットコンロでの珈琲焙煎

by 管理者
11月 29日 2011 年

先週、珈琲焙煎機関連でいろいろと報告したいことがあったのですが、別件で時間が取れずブログの更新が出来ませんでした。

大したことをやっていた訳じゃないんですが、先週ipodを買ったので手持ちの曲をすべてipodに移行していました。

当然、iTuneでプレイリストを作って曲の管理をするのですが、結構面倒くさくてブログの更新がおざなりになってしまった訳です。

別に珈琲焙煎機の開発をサボっていた訳じゃなく・・・・

ということで、今回はまとめて更新しますので話が長くなります。

ご容赦ください。

 

回転ドラムの試作品が完成

やっとパンチングメタルと蓋部分を溶接した回転ドラムの試作品が完成しました。

「やっと」というのには訳があって、暫く前にできあがったものはサイズが短すぎて作り直してもらっていました。

ことの顛末はこちらに書いてあります。

製品版で使用する回転ドラムはこの写真の回転ドラム(上)になります。

製品版で使用する回転ドラム

 

溶接部分ですが、かなりキレイに仕上がっています。

回転ドラムの溶接部分

 

実は、この回転ドラム、そこそこ重量があります。

コストや使い易さを追求したら薄く軽く作った方が良いのでしょうが、軽くすると回転ドラムに蓄熱されないため、珈琲豆を投入したときに急に温度が下がってしまい温度の回復に時間がかかったり、同様の理由から外乱を受けやすく炒りムラが発生したり、回転ドラムが熱で変形する原因になったりします。

珈琲焙煎機の重量が若干重くなりますが、趣味性の高い分野であるだけに、ロースト作業に支障をきたす程の大きな問題ではないので、使っていただける方には納得していただけると思っています。

ところでせっかく作った回転ドラムですが、火を入れて汚したくないので、今までどおりの手前に写っている汚れた回転ドラムを使ってテストを続けることにしますので、古いのを使っているって突っ込まないで下さいね。

 

 

2ハゼの確認

11月20日のブログですが、フードを付けた状態で温度管理して珈琲ローストしたときに、2ハゼの確認が曖昧だったにもかかわらず2ハゼを確認したことにして結果を公表しましたが、今度は2ハゼがはっきりと分かるまで加熱し続けてテストしたところ、ピチピチという2ハゼの連続音が確認ができたため、きっちりと20秒カウントしてから終了しました。

フードの無い状態で2ハゼから20秒もローストしたら珈琲豆が焦げてしまい、苦くてエグくて美味しくない珈琲になりますが、今回はコクがあって美味しい珈琲がローストできました。

このテストは天ぷらガードのフードを作成する前に終了していたのですが、忙しくてブログに掲載できませんでした。

遅くなりましたが、ここに掲載します。

 

この時の焙煎方法は前回と一緒です。

ブラジルサントス100g(水で洗った後湿ったまま)をロースト、フード使用、ガスのつまみ位置は弱、珈琲焙煎機の足の位置は中段

この珈琲焙煎機で室温から200度までの時間が7分~8分くらいかかる程度の火力で1ハゼまで加熱し、1ハゼが来たあと、コンロの火力調整つまみを回して1ハゼ時の温度をキープするように火力を調整しています。

 

時間(分) 温度(度) メモ
0 21
1 53.9
2 107.4
3 131.5
4 146.5
5 160.6
6 172.2
7 192.9 7分44秒後に200度になった為、珈琲豆を投入
8 ?
9 188.7
10 198.5
11 206
12 214
13 220
14 226
15 227
16 240 16分03秒後に1ハゼ開始、ガス圧調整し、温度コントロール実施
17 241
18 241
19 247 2ハゼ直前からジリジリと温度上昇、19分12秒後に2ハゼ開始
20

 

コレがローストした珈琲豆です。

ローストを完了した珈琲豆

 

これで開発中の珈琲焙煎機をイワタニの「炉ばた大将 炙家」でローストしたときの方法が確立されてきたと思います。

ところで、この焙煎手順ですが、この珈琲焙煎機とイワタニの「炉ばた大将 炙家」だけで使える手順であって、機種が違うと全くあてになりません。

その理由を次で説明します。

 

 

普通のカセットコンロを使用した珈琲焙煎

イワタニの「炉ばた大将 炙家」というコンロを使って珈琲焙煎のテストを行った結果、珈琲を美味しくローストするためにフードを被した方が良い、そして火力を絞って回転ドラムを火力から遠ざけるように回転ドラムの高さを調整した方が良いということが分かってきました。

つまり火力を弱くした上に回転ドラムから熱源までの距離を離すことになるので、そうでないときに比較すると熱が拡散されて回転ドラムの加熱ムラが小さくなるはずなので、普通の家庭にあるカセットコンロでも「炉ばた大将 炙家」と同じようにローストできるのではないかと考えるようになりました。

そこでテストを行ったところ、意外な結果になりました。 

 

いつものように珈琲焙煎機をセットしますが、今回はどこの家庭にもある普通のカセットコンロの上です。

普通のカセットコンロでの焙煎

 

1.とろとろの弱火でテスト

火力をこのくらいの弱火に絞ってテストすると、イワタニの「炉ばた大将 炙家」の半分の時間で200度を越えてしまうのでテストを中止します。

どうやら火力が強過ぎたようです。

弱火で焙煎

時間(分) 温度(度) メモ
0 20
1 98.3
2 165.1
3 181.5
4 196.1 4分で200度に達したため中止

 

 

 2.さらに火力を絞ってテスト

写真では分り難いでしょうが、今度はさらに火力を絞ります。

すると、火力を絞る前と同じように速い速度で温度上昇しますが、僅か3分後には190度くらいになって頭打ちになり、それ以上温度が上がりません。

今度は火力が弱すぎた!?・・・ナニが何だが訳わかめ。

さらに火力を絞って焙煎

時間(分) 温度(度) メモ
0 20
1 123
2 167
3 186
4 189
5 187
6 188 200度にならないため中止

 

これは、イワタニの「炉ばた大将 炙家」がU時バーナーであるため、回転ドラムを均一に加熱できるのに対して、テストで使用しているカセットコンロのバーナーの直径は僅か7cm程度の円形であるため、火力を絞って回転ドラムとの距離を離してもバーナーの真上だけが加熱されるため、過熱された部分の温度は早く上昇するのに対して、過熱されないところは温度が低いままであることが考えられます。

つまり回転ドラムに均一に熱が伝わっていないのではないかと思います。

どうやら回転ドラムから熱源までの距離を離せは熱が拡散されるという当初の予想が外れてしまったようです。

 

3.最終兵器、「落し蓋」(直径17.5cm)の使用

そこで100円均一に行ってこんなものを買ってきました。

直径17.5cmのステンレス製の落し蓋です。

「落し蓋」(直径17.5cm)

 

この落し蓋をコンロのゴトクに載せてから珈琲焙煎機を載せます。

落し蓋をコンロに乗せた写真

 

火力は落し蓋を使わなかったときに比べるとかなり強め(中火くらい)です。

このようにすると、コンロの炎が直径17.5cmの落し蓋を加熱し、その落し蓋が発する輻射熱が回転ドラムを過熱します。

よって、回転ドラムが広い面積の落し蓋からムラなく過熱されるので、ゆっくりと時間を掛けて回転ドラムの温度は上昇していきます。

 

落し蓋をコンロに乗せた焙煎

 

この方法で200度までの時間を計測すると6分46秒だったため、当初の目論見(7~8分)より若干早いですが珈琲豆を投入して珈琲焙煎開始しました。

200度までの時間が若干早かったため、火力が強かったと思ったのですが逆のようでした。

200度以降の温度上昇が緩やかで珈琲豆投入から15分経過しても1ハゼが始まらないので、若干火力をアップしたところ、まもなく1ハゼが始まりました。

後は今までと同様に1ハゼの温度をキープするようにローストを行い、2ハゼから20秒後にローストを終了しました。

試飲した結果、意外に長い時間ローストした割に変な苦味やエグミの少ない珈琲がローストできました。

 

ブラジルサントス100gを焙煎、フード使用、ガスのつまみ位置は中、珈琲焙煎機の足の位置は中段

時間(分) 温度(度) メモ
0 20
1 85
2 140
3 171
4 181
5 191
6 192 6分42秒後に200度を超えたため、珈琲豆投入
7
8 157
9 173 9分40秒後に200度
10 201
11 197
12 207
13 207
14 216
15 221
16 220
17 223
18 218
19 222
20 226
21 230
22 230 23分54秒後に1ハゼ開始
23 248
24 ?
25 252
26 245
27 27分35秒後に終了

 

1ハゼが始まるときの火力が足らなかったのでスタート時の火力の見直しが必要ですが、この方法であれば普通のコンロを使っても美味しくそこそこ美味しく珈琲をローストできます。

※ 「美味しく」と言っても焙煎方法が確立したイワタニの「炉ばた大将 炙家」でローストしたときの方が美味しいです。

ところで、イワタニの「炉ばた大将 炙家」であれば200度までの到達時間が7~8分、それに対して普通のカセットコンロで6分くらいに短くなるのは、すぐ上の写真を見ても分るとおり、普通のカセットコンロにはゴトクとコンロの間に大きな隙間が開いており、そこから冷たい外気が侵入したものと考えられます。

つまり、天ぷらガードを珈琲焙煎機に切り張りして隙間を塞げば簡単に対策できると思いますが、そこまでするならチャフの処理が簡単に出来るイワタニの「炉ばた大将 炙家」を手に入れた方が良いのではないかと思います。

今回の件で、同じ珈琲焙煎機を使ってもコンロが違うだけでロースト方法に工夫が必要であること、そしてイワタニの「炉ばた大将 炙家」と違った温度管理が必要ですが、美味しい珈琲をローストできることが分りました。

次回は、スタート時の火力の見直しを行って普通のカセットコンロを使用したときに、イワタニの「炉ばた大将 炙家」でのローストにどこまで迫れるのか検証したいと思います。

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