小型焙煎機のダンパーの実装について

by 管理者
12月 23日 2011 年

ダンパーを導入してからブラジルサントスをハイローストまで焙煎したら、焦げたり炒りムラが多くてダンパーと火力の調整が上手くできず悩んでいましたが、そもそもダンパーが煙を排出するスライド扉程度の認識しか無かった為、あらためてダンパーの機能について調査したところ、今まで知らなかったことが分かってきました。

 

煙突効果を狙った珈琲焙煎機は有効か?

まず、私の珈琲焙煎機ですが、珈琲焙煎機とコンロとの間に隙間が開かないようにして一体型のような構造になっています。

※ コンロの上に隙間の無いように珈琲焙煎機を置いて確認窓を塞いだだけなので、細かい隙間は有ります。

珈琲焙煎機

このような構造にしたのは以下の3つのメリットがあると考えたからです。

  1. 冷たい空気が入り込んで炒りムラができないようにするため
  2. コンロと珈琲焙煎機を一体型にして煙突効果により燃焼効率を良くなるため
  3. 燃焼効率を良くして、ガスの消費量を少なくなるため

 

しかし、この状態で珈琲を焙煎すると、どうも調子が良くない。

ダンパーを開くと回転ドラム内の温度がすぐに下がってしまい、1ハゼが続きません。

 

 

業務用の直火焙煎機の構造

業務用の直火焙煎機の構造を調べてみました。

下図の左側には赤丸をつけた「排気」が2箇所あり、それぞれ燃焼ガスをそのまま外部に排出する下赤丸の排気と釜を通って珈琲豆を焙煎する上赤丸のダンパーからの排気です。

業務用の直火焙煎機の構造

業務用焙煎機の構造図

 

参照元URL http://www.daiwa-teko.co.jp/coffee/pdf/siryo03.pdf

 

私の珈琲焙煎機は、煙突効果を狙ったこともあり、バーナーから発生した燃焼ガスの排出経路は、回転ドラムを通過して豆の投入口から排出される1本だけです。

もし、回転ドラムの上にあるダンパーを開ければダンパーと合せて2本になりますが、そのいずれの排気も回転ドラムを通過して珈琲の焙煎に使われています。

業務用の珈琲焙煎機でダンパーを開くと釜の中が負圧になり、釜の下の熱風(捨てている排気)を吸い上げるので温度が下がる事は有りませんが、私の珈琲焙煎機は煙突効果を狙ってコンロと一体化しているため、捨てている熱はありません。

そのため、ダンパーを開けて冷たい空気が侵入してきてもそれを補う熱が無く、しかも熱効率が良くてバーナーから供給される熱量も少ないため、回転ドラムの温度が早く下がるわけです。

熱量が少なければガスの調整つまみを開いて熱を供給すれば良いので、「煙突効果を使って熱効率が良い = 悪」ってことにはならないですが、あらためて業務用の焙煎機は良く考えられていると関心しました。

 

とはいえ、ダンパーを開くたびに火力調整が必要になるのでは、調整作業が大変になるだけなので以下のように対策を考えました。

焙煎機の工夫

どこが違うのか?って上の写真と見比べれば分かりますが、珈琲焙煎機を乗せている網を覆っているアルミ箔を外しました。

当然、煙突効果は無くなり、しかも網の部分から熱が大量に外部に捨てられます。

つまり、この網から捨てられる熱が「業務用焙煎機の構造図」の左下の排気に該当します。

 

 

ニュートラルは実現可能?

業務用焙煎機のニュートラルの状態をどうやって実現するのか?

そもそもニュートラルは、「業務用焙煎機の構造図」の右赤丸の位置を見ても分かるように釜の中の熱風を吸い出しているから実現できるのであって、私の焙煎機では回転ドラムの外の熱風を吸い出しているので、ニュートラルが存在しません。

ニュートラルの検出が必要なのか?って言われると自分でも良く分かりません。

もしかしたら、火力XXでダンパー開度XX%の状態をニュートラルだと決めてしまえば良いのかもしれません。

回転ドラムの中に掃除機のノズルのようなものを突っ込んで排気してやらない限り実現不可能であるため、今のところ実装することを考えていませんが、簡単に実装できる良いアイデアがあったら教えて頂きたく・・・。

※ ニュートラルとは

説明不足でした。
釜の中に熱風が吹出し、ダンパーを通してその熱風を吸い出します。
その熱風の「入」と「出」が平衡に達した状態がニュートラルです。
業務用焙煎機ではこのニュートラルを基準にしているみたいです。

 

 

いろいろな焙煎方法の実現

ここに書いてきた事は小型焙煎機のダンパーに関する「私見」なので、このやり方が必ずしも正しいとは限りません。

ガスの消費量を重視したり、そもそもダンパーなんて不要だと思っていたら、煙突効果のある焙煎方法の方が優れています。

所詮、天ぷらガードからハサミとホッチキスで作ったダンパーと煙突効果を出す為の工作なので誰でも簡単に実現でき、様々な要求に柔軟に対応できます。

工作難度があがるので私はやるつもりは無いですが、手先の器用な人なら回転ドラムを覆うフードを回転ドラムに沿うように天井を丸くすると、さらに理想的なフードの形になる思います。

今後はさらに火力とダンパーの関係を追及していきます。

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