普通のカセットコンロを使ってコーヒーをローストするときにセラミックの焼網や鍋蓋のようなものを使って炎を拡散して回転ドラムを均一に過熱する方法を推奨していましたが、カセットコンロの注意書きを読むと、セラミックの焼網を使わないように注意書きがあったので、何故なのか調べてみました。
おそらく元ネタはこの記事
簡単に説明すると、カセットコンロにセラミックの焼網を使ってカニを焼いて食べていたら、テーブルが焦げてしまった。
そこで消費生活センターに苦情をいったところ、同センターでテストを行って調査した。
カセットコンロの火力を全開にして1時間使用した後の木製テーブルの温度とボンベの温度を調べたらかなり高温だったので、消費生活センターは注意喚起したといったところ。
コーヒーをローストする上で、消費生活センターがテストしたように1時間も火力全開で加熱することはありえないっていうか、こんなことしたらコーヒー豆が燃えて火災になってしまうので普通に考えてありえないんだけど、メーカーがダメって言っているのに「はい、どうぞ」って薦めるわけにはいかないので、セラミックの焼網ではなく、普通の焼網を推奨ということにします。セラミックの焼網の使用は、ご自分で判断してください。
私のコーヒーロースターでは、使用する火力は最大で中火まで、しかも紹介している焼網もコーヒーロースターのフレームに入る小さなものなのでテーブルが焦げることはないと思いますが、使用するカセットコンロや焼網の違いによって、コンロを置いたテーブルの温度がどのくらいまで上昇するのか分らないので、燃えたり焦げたりしない場所で使用してもらうように注意喚起しようと思います。
とはいっても、実際にセラミックの焼網を置いてコーヒーローストしたときの温度がどのくらいになるのか興味あるところなので、調査してみました。
写真のようにフードを付けて中火で11分加熱すると回転ドラムの温度は温度計の測定限界の350度まで上昇しました。
私のコーヒーロースターにおける回転ドラムの適正温度は最高温度でせいぜい250度なので、350度という温度はちょっと上がりすぎなんだけど、この手の実験はマージンを積んでやるのが常なのでやりすぎくらいが丁度良いと思います。 ヾ (;´▽`A“アセアセ
このときのコンロを置いたテーブルの温度は74度
次にコンロの火を止めて240度くらいまで下がったところでコンロに再点火、その後250度くらいになるように火力を調整しました。
一番最初の点火からトータルで30分間経過した後のテーブルの温度は84度
テストが終了した後のカセットボンベを触っても全然熱くないです。
やっぱり、テーブルを触ると熱いです。
使用するカセットコンロの構造(カセットコンロはコンロ内にガスが充満しないように底が穴あき構造になっているので、数あるコンロの中にはテーブルに熱を伝えやすいものがあります。)、焼網の大きさや高さ、火力等の諸条件でテーブルへの熱の伝わり方が変わるので、決してこの実験と同じようになるわけじゃないですが、用心のためにキッチンの人造大理石の上とか木製テーブルの上とか熱で変色が予想される場所で使用することは避けた方が良いと思います。
今回は極端な使用条件でのテストでしたが、次回は実際のコーヒーのローストと同様にテストしてみたいと思います。