下の写真は4日前の11月17日に焼いたコロンビア・ピコクリストバルSPですが、全く油は浮いていません。
もちろん、1週間経過しても油が浮いてベタベタになることもありません。
本当は、もっと古い珈琲豆をお見せしたかったのですが、1週間で飲みきる程度の量しか焙煎しないので、これ以上古いものがありませんでした。
*** 2012年12月3日 追加 ***
上の珈琲豆をうっかり全部飲んでしまい、写真が撮れないことに12月3日の今日気が付きました。
そこで別の豆で代用です。
下の写真は11月21日に焙煎してから12日経過したエクアドル・グレートマウンテンです。
全く油が浮いていないことが確認できます。
※ 実は、この豆も写真に写っている量しか残っていませんでした。・・・(;^_^A アセアセ・・・
*** ここまで ***
ところで珈琲豆を自分で焼くと、深く焙煎していないのに2~3日したら珈琲豆の表面に油が浮いてベタベタしたことはないでしょうか?
ショップで購入した珈琲豆は1週間経過しても表面に油が浮いてこないだけでなく、1週間経過しても美味しく飲めるのに自分で焼くと何故かベタベタになって不味くなってしまう。
何故?
こんな疑問を持ったことがありませんか?
これは珈琲豆を焼くときの温度が高すぎるからです。
焼く時の温度が高すぎると、例外なく2~3日で油が浮いてベタベタして味がすぐに落ちてしまいます。
「それならば対策は簡単!火力を下げれば大丈夫!」って思いがちですが、そんなに簡単ではありません。
単に火力を下げると焙煎時間が延びるだけでなく、1ハゼすら来ないときもあります。
そこで正しい対策は以下のとおり。
① 焙煎機をフードで覆って保温すること。
② 珈琲豆を蒸らすこと。
この理由は珈琲豆の中まで均一に加熱することにあります。
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1. 保温しないとどうなるか?
・保温しない。
・火力が強くなる。(理由:火力が弱いと1ハゼが来ないし、焙煎時間が長くなります。)
・珈琲豆の表面が焦げてしまう。
・エグくて不味い。
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2. 保温するとどうなるか?
・保温する。
・火力が弱くなる。(理由:保温するから火力が必要なくなる。)
・珈琲豆の中も外も均一に焼ける。
・美味しくなる。
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3. 保温した上に蒸らすとどうなるか?
・保温して蒸らす。
・保温の時より火力が強くなる(理由:火力を強くしないと温度が上らないから。2と矛盾している?)
・珈琲豆の中も外も均一に焼ける。
・さらに美味しくなる。
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ざっくり説明すると、こんな感じになります。
しかし、ここで1つ疑問が沸いてきます。
「フタをして2より保温性を高めた3は何故火力を強くするのか?保温性を高めたら火力は弱くなるのではないか!」って思いますよね。
私も最初はそう思いました。
これは保温性を高めると同時に気密性も高まるので、回転ドラム内に生豆から発生した水蒸気が充満し、その水蒸気に潜熱を奪われて温度が上がり難くなるため火力が必要になることが理由です。
そして上手く焙煎できる・できないポイントもココにあります。
この珈琲焙煎機では、フードが無くても大丈夫ですが、珈琲の味はそれなりになってしまいます。
そこでフード、ダンパー、フタも作成すると、保温性や密閉性が上がり、別物に生まれ変わります。
いろいろとウンチクをお話しましたが、やってみると良く分かります。
さらに、もう一つ。
温度を高くすると1ハゼや2ハゼの音が活発になってハッキリと分かるようになりますが、同時に珈琲豆を焦がして不味くする原因になるので注意が必要です。特に2ハゼは音が小さくて分かり難いので、温度が高くならないように注意してください。
この珈琲焙煎機で焙煎を止めるタイミングは2ハゼを基準(2ハゼと同時に終了とか、2ハゼから10秒後に終了とか)にするのではなく、珈琲豆の色を見て判断した方が良い結果になります。
焙煎を切り上げるタイミングが分かり難いのであれば、サンプルになる珈琲豆をすぐ近くに用意して、それと色を比較しながら終了タイミングを判断すれば良いと思います。
あとは慣れです。