「炉ばた大将 炙屋」(CB-RBT-A)での珈琲焙煎
「炉ばた大将 炙屋」(CB-RBT-A)の紹介
「炉ばた大将 炙屋」(CB-RBT-A)の最大の特徴は、バーナーがU字型になっており、珈琲焙煎機の回転ドラムを2列の真っ直ぐの炎で加熱するため、回転ドラムを均一に加熱でき、珈琲豆の焙煎ムラが発生し難いコンロです。
それは下の2枚の写真の回転ドラムの焼けムラ具合を比較すると良くわかります。
(1)の写真は約半年間カセットコンロだけで使用しましたが、(2)の写真は「炉ばた大将 炙屋」(CB-RBT-A)で使用しました。
いかに(1)のカセットコンロが一部分を集中的に加熱しているのか良く分ります。それに対して(2)は回転ドラム全体が焼けています。
(1)普通のカセットコンロのみ使用した回転ドラム
(2)「炉ばた大将 炙屋」(CB-RBT-A)で使用した回転ドラム
一直線に伸びるU字型のバーナーが見えます。
バーナーに輻射板を取付けても、取付けなくても使えますが、輻射板を付けて金網を乗せてから珈琲焙煎機を置いてください。
この方法が一番調子良いです。
実際にはこのように珈琲焙煎機をコンロの焼き網の上に乗せて焙煎します。
受け皿が付いているため、コンロ内に落ちたチャフを簡単に掃除できます。
そのため、フードを装着してこのコンロを使用すると、ほとんどのチャフがコンロの受け皿に落ちるので、後片付けが大変簡単になります。
室温が高い夏にコンロからガスボンベが外れるときの対策
最近のカセットコンロはガスボンベを温めて気化を促進するヒートパネルが取り付けられています。
ヒートパネルは室温が低い冬場には火力が強く安定するため有効な部品ですが、気温の高い夏に焙煎するとガスボンベを温め過ぎてしまうため、ガスボンベのガス圧が高くなりすぎてコンロから外れてしまい、いつの間にか火が消えているなんてことも。
コンロの中を見ると簡単な構造になっており、ガスボンベを吸い付けているマグネットよりガス圧が高くなると、ガスボンベがマグネットから外れてガスが供給されなくなる仕組みです。
ガスボンベがコンロから外れる理由
ガスボンベが外れる原因は、室温が高いから?と思いがちですが、そう単純ではじゃありません。
ガスボンベの中のガスが気化するときに回りから熱を奪うので、コンロでガスが燃焼するとガスボンベは冷えていきます。
ガスボンベが冷えると気化し難くなるので、ヒートパネルでガスボンベを暖めるのですが、夏場は温め過ぎるのでガスボンベ内のガス圧が高くなり過ぎてガスボンベが外れてしまいます。
これが気温の高い夏場にガスボンベが外れる原因です。
ガスボンベが外れる対策
このコンロの場合はヒートパネルをプラスのネジ3本で外すことができるようになっており、実際にヒートパネルを外して室温が30度を越えるキッチンで200gの珈琲を焙煎しても、ガスボンベが熱くならず、外れませんでした。
しかし以下の欠点が有ります。
1.着火性が悪くなる。
2.火力が落ちる。
着火性が悪くなると着火ミスをしたときのガスがコンロ内に留まり、次に着火したときの炎が大きくなります。
鍋物をするときに、何度か「カチッ、カチッ」とガスコンロのつまみを回して着火ミスを繰り返した後、次に着火したときの炎が大きくなった経験が誰にもあると思いますが、これと同じことが起こる可能性がります。
着火ミスをしたときは暫く時間をおいてから再点火するか、息を吹いてガスを拡散させてから再点火すれば大丈夫です。
次にヒートパネルを外したことにより、ガスボンベの温度が低くなってガスが気化し難くなるので火力が落ちます。
これはガス調整つまみを回してガスの量を多めに調整すれば大丈夫です。
個人的な見解ですが、ヒートパネルがガスボンベをコンロから外す程加熱するなら、ヒートパネルを外して焙煎する方法が安全ではないか?と考えています。
ヒートパネルを外したときに上手に焙煎するコツは?
珈琲豆を100g焙煎するときは、ヒートパネルを外しても「少し火力が弱くなった?」程度の違いしか分かりませんでした。
しかし、200g焙煎すると温度の上昇スピードが明らかに緩くなり、かなり違うことを認識します。
珈琲豆の量が増えるとガスの量を大めに増やせば上手に焙煎できると思います。
注 意
珈琲を焙煎することを前提にイワタニの「炉ばた大将 炙屋」のヒートパネルを外して検証した結果を記載しましたが、その安全性を保証するものでは有りません。
そして、ヒートパネルを外すとメーカー保証外の使用になることをご理解の上、自己責任でご使用ください。
また、ここに記載した内容は「炉ばた大将 炙屋」のことであり、他のコンロでヒートパネルを外して安全に使用できるかどうか分かりません。